ぼくたちと駐在さんの700日戦争

家の中ってのが、最低の設定だなぁ・・・・・・

少しは真面目に考えてくれたらいいのに・・・・・



『雨のち晴れ』

「ふえーーーー、ひでぇ目にあった！いきなり降って来るとはなぁーーー」

「早苗さんが、よりによってバイクで来るから・・・・」

「迎えに呼んでおいて、交通手段に文句言うたぁどういう了見だい？ぁあ？」

「すいません・・・・」

でも、まさかまさか。

孝昭のバイクで迎えに来るとは、ちっとも思わなくって。

だって、早苗さんは、曲がりなりにも「女性」なわけで。

おかげで、後部座席からしがみついている間中、僕は

早苗さんの長い髪の香りと、

細いウエストと、

反応してしまう自分に悩まされつづけて。


　ひょっとして気づかれてたかも・・・・・。


途中で、そんな「下心」をイッキに冷ますような夕立。

僕と早苗さんは、ズブ濡れ、

もっとも、僕のほうは、早苗さんの細い身体にくっついていた分、若干ましではありましたが。


「簡単に止みそうにないな・・・・」

「ええ。ゆっくりしてってください」

実は、早苗さんは、僕の部屋は初めてです。

「オマエの母ちゃんは？」

「今日は、実家に行ってるんで・・・・」

家に他に誰もいない、ということを知ると、

早苗さんもそこは若い女性ですから、

「そ・・・・そうか」

少し固い面持ちになりました。

「とりあえず着替えないと・・・・」

「着替えなんてあんのか？男兄弟だろ、おまえんち」

「ジェミーがもらったセーラー服があります」

「そうか・・・・って、オマエ、あれ、敷布にしてるんじゃないだろうな！」

「め、めっそうもない！」

「ホントか・・・？」

そう尋ねた早苗さんの表情が、チョッピリ寂しそうに見えたのは、僕の気のせいでしょうか？

だから、僕は・・・

「た・・・・・たまには・・・・・・・」

ドスッ！を覚悟で、冗談めいて言いました。

早苗さんが、普段通りに、ここで怒ってくれれば、

なんということもなかったのに。

彼女は、

「そう・・・」

とだけ・・・・。


やけに女っぽく。



＜続けますかあ？＞

↓↓↓

では、
＞なだそーくん他のリクエストで、次ページに続きます。


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