ぼくたちと駐在さんの700日戦争

「ひ、ひきょうだぞ！花！」

「なにが？」



「なにがって・・・・・」

花ちゃんは、鳥居の前、手水鉢(ちょうずばち)の横で、
スケ番でも、メルヘンのウェイトレスさんでもなく、

なんと言うか・・・まんま和美ちゃんメイクと言うか・・・・
和美ちゃんと夕子ちゃんを足して2で割ったような・・・・

「つまりその・・・・・」

もののみごとに、「僕の好み」を解析して化けていたからです。

まぁ、噂じゃスチュワーデスに成り済ましたこともあるってくらいの女ですから。
女子高生が女子高生に化けるくらいは、そりゃ簡単なことなのでしょう。
あのジェミーでさえ、絶賛する花ちゃん七変化。

”花はお前の手に負えるような女じゃないぞ？”

早苗さんの忠告が蘇ります。

僕の怪訝そうな表情に花ちゃん、

「あ。・・・・バレた？」

「バレるもなにも・・・・」

「やっぱ不自然？胸パット」

「はあ？」

「やっぱなぁ。いくら成長期でも、いきなりこない大きくならへんよね〜。あはは」

「いや・・・・・」

そっちは気づいてなかったんですけど・・・。

「ダマしてかんにん！」

「か・・・かんにんする・・・・」

他に言いようがある？


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