ぼくたちと駐在さんの700日戦争

今年は受験生が多いので、続きが気になる本編はよろしくない、との判断で、
このまま入試シーズンが終わるまで、読み切りショートを続けることにいたしました！
（できんのか？）


半フィクション『千葉・対角線伝説』

僕たちの町の真ん中を『MAX川』という一級河川が流れています。

その流れは、かの芭蕉が

『さみだれを　集めて速し　MAX川』

と、句に読んだほどの急流で、もちろん遊泳禁止です。

小学3年生の時、この頃から水泳が得意だった千葉くん、

「この川を泳いで渡る！」

とか、言い出しました。

「え？MAX川は、遊泳禁止だよ？」（スイートピーロード参照）

「大丈夫。遊びで泳がないから！本気で泳ぐから！」

「いや・・・・遊泳ってそういう意味じゃないんじゃないかなー・・・・」

と、言っているそばから、服を脱ぎ出し、

　ザブーーーーン

「あーーーー！千葉ーーーーーー！」

言った通り、本気で泳ぎ出した、まではよかったのですが。

千葉くん、泳いでんだか、流されてんだか、
MAX川の荒波に、みるみる見えなくなりました。
みるみる見えなくなる、ってのも変だけど。


夕方になり、3キロほど下流の対岸で、千葉くんは「発見」されました・・・・。

「いや〜〜〜。MAX川って、意外に川幅広いんだな〜〜〜」

「・・・・・・」

「あ！ななめに泳いだからか？」

ななめ、って言うか・・・

かなり縦長。


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