ぼくたちと駐在さんの700日戦争

昨日はクラス会で、その後タカアキんちに泊まりました。
まぁ、その報告は後でするとして〜〜

お正月特番『和美ちゃん初詣』

女の子を持った親というのは、
おそらくどこの家でもそうだと思うのだけれど、
父親よりは、母親が「よき理解者」となるもの。

うちはその典型とも言えるかも知れない。

この年のお正月、うちの両親は、わざわざ九州から戻って来てくれた。

こうやって初詣に親と一緒に来るというのも
あと、何回あるか、と考えると、少し寂しくもなる。



それでも、今年は、願い事がなにか叶いそうな気がして・・・・。

　パンパン！


「和美、いつまでもなにをそんなに願い事をしているんだ？」

「・・・・・え？なに・・・って・・・・・」

「お父さんってば。それを和美に聴いちゃダメでしょ？」

たしなめる母。

「え？どうしてだ？あ・・・・ひょっとして父さんのことか？」

「ホント、アナタってヤボなんだから〜。和美ももう年頃なんですよ？」

「あーーーー！わかった！すまん！」

そこまで言われて、ニブイ父でもわかったらしい。

「ダムの少年のことだっ！」

「ダムの少年って誰よ!?」

「いや、子供はダムの子って言うだろう？」

「言わないわよっ!!」

なんとかなんないの？その人柱的発想！

「いや、治水を預かる身としてはだなー」

「いまどき治水に人柱はいりません！」

我が父ながら、なぜ建設省がこんな時代遅れな人を雇ったのか、はなはだ疑問に思う。

ところが、この時、突然、後ろが賑やかになった。

「ん？なんだ？」

”おまわりさん〜〜、二度と大吉、結ばないから勘弁してくれよ〜〜〜！”

あ・・・・あ、あの声は!?ひょっとして・・・

「なにか、どっかの高校生がおまわりさんともめてるみたいね・・・・」

やっぱり！
母でさえ気づいた。

もちろん父も、

「まったく正月早々嘆かわしい！ああいうガキはダムにでも沈めて人柱にでもなるといいんだ！」


　パンパン！

神様、神様・・・・
どうかお父さんがカレらに気づきませんように〜〜〜〜！


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