ぼくたちと駐在さんの700日戦争

ご存知かわかりませんが、県警には、各部署ごとに野球部があります（たぶん今も）。

駐在所勤務であっても、野球部には所属できるので、

「え！駐在ってピッチャーなの？」
「マジ？」
「爬虫類なのに？」

なんと駐在さんは、チームのピッチャーというから驚きです。

「フッフッフ。俺の玉、打てるもんなら、打ってみろ」

「おお！」

ガスッ！

「い、いってーーーーー！その玉じゃねぇっ！」

と、孝昭くんが、警察官の股間を蹴ったことから、どう話がこんがらかったのか、なんと駐在さんのチームと試合をすることになりました。

「え～～～～～～～～～？」
「バカか！孝昭！」

「心配すんな！俺が投げる！」

もともと孝昭くんは、学校の野球部に雇われてピッチャーをするほどですから、制球には、絶対的な自信がありました。

「駐在に当てまくってやる！」

「いや・・・・」「孝昭・・・・・」

「やる前から試合投げてどうする？」
「玉投げろよ・・・・」

「だってよ。駐在のチーム、署の大会で優勝してるらしいぜ？」

「マジ？？？」

「ああ。『胸貸してやるからかかってこい！』とかよー。俺、腹たって！」

「そうか・・・・」
「そりゃ、やるっきゃないよな！」

と、いつの間にかキャプテン、西条。
突然燃え始めました。

こうして心霊研究ナインが結成されました。
ピッチャーは、デッドボールには絶対的自信の孝昭くん！
1番に村山
3番、西条。
4番に千葉。


試合は、早朝。
もともと警察の草野球は、夜勤明けから早朝にやることが多いらしく、警察チームは、生き生きしています。
ベンチには、お弁当をかかえた奥さんも・・・。
この時点で、すでに勝ち目がありません。

胸を借りる僕たちが先攻で、マウンドにはピッチャー駐在！

「プレイボーーーール！」

いっせいにベンチを飛び出す僕たち！

「うおおおおおおおおおお！」

「こら！お前らーーーーー！なんで加奈子んとこいく!?」

「え？だって胸貸してくれるって」
「言ってました！」

「女房の胸じゃねぇっ！」


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