ぼくたちと駐在さんの700日戦争

SCENE9

OL。ウワサの姉。弟が思っているよりはモテる。
19歳。
注文はレモンティー。でも、最初から払う気はない。

「あ、さ、早苗さん・・・。いらっしゃいませ」

「あにビビってんだよ？」
「いえ・・・昨日、孝昭が来たんで・・・」

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「早苗さん、お車でした？」
「そう。だから酔わせてどうこうってのはムリだからな」

「誰もそんなこと言ってないでしょ？」
「どーかなー。お前、油断も隙もないからなー」

「そんな勇気あれば、泊まった時に、なんとでもしますよ」
「なんだとぉ？」


「あーーーーー！どうりで生理が来ないと思ったら！」
「えーーーーーーーーー！」

「なわけないだろ。バカが」

「ですよねぇーー・・・・・」
「なにホっとしてやがんだ？思い当たることあんのか？」

「いや・・・・早苗さん、OLになったら、キツくなりましたね？」
「そうか？　なにしろなー、会社のオヤジどもの会話がなーーー」

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「へー。早苗さんの・・・北女の先輩なんですか？」
「ああー、自殺したのな。らしいぞ？」

「へぇ・・・・」
「カトリーヌじゃ、その話で持ちきりだな」

「その人、アリス好きだったとか？　わかんないですよね？」
「はぁ？アリス？　わかるわけねーだろ。4つ上だぞ？」

「ですよね・・・・」

「アリス、なんかあんのか？」
「いえ・・・・・・・・・」

「妊娠。してたってウワサだな」
「早苗さんが、ですか？」

「バカ。その女がだよ！お前もキツくなったなぁーー」
「なにしろ、大人の人と会話するんで・・・・」

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「お前、アタシにホレてたって？」
「え・・・・・あーー・・・・・！　く・・・そぉ・・・・あいかわらず口の軽い・・・・」

「まぁ、いいさー。うんうん、無理もねぇ。うん」
「・・・・・すいません・・・・」

「謝るこたねーって。いろいろ欲しがってたもんなぁ？上着とか下着とか」
「いや・・・・それはちょっと事情がちがうんですけど・・・・・。それに上着は早苗さんのじゃ・・・・」

「なんだ。せっかく高校ん時の制服、持って来てやったのに」

「ホントですか!?」

「やっぱり欲しいんじゃねーか！このド変態がぁ！」

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「勘定、払っとけよ」
「はいはい・・・・。だと思いましたよ・・・」

「その代わりと言っちゃーなんだがー」

「え？」

「おなかの子は、大切にするわ！」

「・・・・・ずいぶん安いんですね」


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