SCENE4
男性客2名。
年の頃なら28、9。
注文、ブレンド2杯。2杯の割合に長居した。
「お。ここギターあるんだ?」
「ええ。マスターの趣味で」
「お!ギブソン?すごいな。誰か弾くの?」
「いえ、めったに。もはやただのインテリアですね」
「弾いていい?」
「いいですよ」
「ギブソン、弾いてみたかったんだ。アンプ、入る?」
「ええ。なんならスポットライトも」
------
「お上手ですね」
「よせやい。自分の腕は知ってるってー」
「いえ。なんか心こもってるっていうか」
「そうかぁ?でも、やっぱギブソンはいい音するなぁ」
「『帰らざる日々』。アリス・・・ですね」
「ああ、アリス好きなんだ、俺」
「先日、女性のかたで、やっぱりアリスが好きだってかたがいらっしゃいました」
「え?誰?」
「さぁ・・・。お名前までは」
「ふうん・・・・」
------
「もう1曲いかがです?」
「え?いいの?」
「まぁ、他にお客さんいらっしゃいませんし」
「いいねぇ。聴いてくれる?」
「もちろんです。ただ・・・・リクエストいいですか?」
「あ?アリスならいいぜ。何でも来いだ」
「じゃぁ・・・ですねー」
「『遠くで汽笛を聴きながら』を・・・」
SCENE5へ→
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男性客2名。
年の頃なら28、9。
注文、ブレンド2杯。2杯の割合に長居した。
「お。ここギターあるんだ?」
「ええ。マスターの趣味で」
「お!ギブソン?すごいな。誰か弾くの?」
「いえ、めったに。もはやただのインテリアですね」
「弾いていい?」
「いいですよ」
「ギブソン、弾いてみたかったんだ。アンプ、入る?」
「ええ。なんならスポットライトも」
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「お上手ですね」
「よせやい。自分の腕は知ってるってー」
「いえ。なんか心こもってるっていうか」
「そうかぁ?でも、やっぱギブソンはいい音するなぁ」
「『帰らざる日々』。アリス・・・ですね」
「ああ、アリス好きなんだ、俺」
「先日、女性のかたで、やっぱりアリスが好きだってかたがいらっしゃいました」
「え?誰?」
「さぁ・・・。お名前までは」
「ふうん・・・・」
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「もう1曲いかがです?」
「え?いいの?」
「まぁ、他にお客さんいらっしゃいませんし」
「いいねぇ。聴いてくれる?」
「もちろんです。ただ・・・・リクエストいいですか?」
「あ?アリスならいいぜ。何でも来いだ」
「じゃぁ・・・ですねー」
「『遠くで汽笛を聴きながら』を・・・」
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