7月30日 あめ
きょうは、父ちゃんの命日なので、母ちゃんといっしょに、父ちゃんの墓まいりにいきました。
毎年、母ちゃんと2人だけなので、父ちゃんもさびしいんじゃないかなぁ、と思っていたら、今年は悪い悪いともだちもつきあってくれました。
悪い悪いともだちは、さらにともだちを10人ちかくもつれてきてしまって、おかげで墓まいりなんだか、遠足なんだかわからなくなりました。
悪い悪いともだちは、いつも限度というものを知らないから、きらいです。
おやつも300円以上、もってきています。ぜったいに。
母ちゃんが、父ちゃんのお墓に手をあわせて
「この子はあいかわらずケンカばかりするので、あなたからも、なにか言ってやってください」
と、声に出して言いました。
ぼくは、
「ぼくからケンカをしかけたことはありません」
と、言いわけしました。
悪い悪いともだちも
「西条の言うとおりです」
と、言ってくれたのでが、
かえる時になって、お墓のほうから、父ちゃんの声が聞こえた気がしました。
「もんどうむようです」
『西条くんのケンカ日記』おしまい
あとがきへ→
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きょうは、父ちゃんの命日なので、母ちゃんといっしょに、父ちゃんの墓まいりにいきました。
毎年、母ちゃんと2人だけなので、父ちゃんもさびしいんじゃないかなぁ、と思っていたら、今年は悪い悪いともだちもつきあってくれました。
悪い悪いともだちは、さらにともだちを10人ちかくもつれてきてしまって、おかげで墓まいりなんだか、遠足なんだかわからなくなりました。
悪い悪いともだちは、いつも限度というものを知らないから、きらいです。
おやつも300円以上、もってきています。ぜったいに。
母ちゃんが、父ちゃんのお墓に手をあわせて
「この子はあいかわらずケンカばかりするので、あなたからも、なにか言ってやってください」
と、声に出して言いました。
ぼくは、
「ぼくからケンカをしかけたことはありません」
と、言いわけしました。
悪い悪いともだちも
「西条の言うとおりです」
と、言ってくれたのでが、
かえる時になって、お墓のほうから、父ちゃんの声が聞こえた気がしました。
「もんどうむようです」
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