3.
「あれ?和美ちゃん?」
あ・・・・・・・・。。
わたしね
心臓、止まるかと
ホントにそう思ったの
だって、ダイヤルもまだ2桁目だったのに
君がそこにいたから・・
「和美ちゃん、どっか行くの?」
「えっと・・・。お祭りに・・・・・・」
「ふぅん。こっち、遠回りじゃない?」
わたし・・・
どう答えていいかわからなかった
だってね
だって
この道を選んだ理由が
君だったんだもん
「かわいいなぁ。妹さん?」
「ううん・・・、従姉妹」
「ああ、そうだよねー」
夏の光に笑う 君がまぶしい
浴衣姿のサエちゃんが、
「こんにちは!」
わたしより、ずっと愛らしく挨拶した
かわいいでしょ?
わたしなんかよりずっと・・・
こんなことなら
わたしも浴衣着てくるんだったな・・
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