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第9話 万引き疑惑(4)
「え!本屋でなにかあったのか?」
「いや・・・。あったのはお前たちの方なんだけどさ。今、本屋さんに、電気屋さんとか、集まっててさ」
「うん、それで?」
「いろいろと話してるの聴いちゃったんだけどぉ・・・」
村山くん、口ベタなので、なかなか要領を得ません。
「うん、なんて話してた?」
「なんかねー・・・。あいつらは前から怪しいと思ってたとか、これからは出入りさせないとかぁ・・・・」
「えっーーーーーーーー!」
僕たちはすかさず駐在さんをにらみ返しました。
すると奥さんが
「あら。なにかしたの?」
と聴いてくださったものですから、
僕たちは、なんの理由もなく突如ひきずり出され、現在万引き疑惑がかけられていることを、思いっきりオーバーに伝えました。
「えー!あなたそんなことしたわけ?」
奥さんが駐在さんに問いただしました。
「いやな・・・ちょっと今回は・・・薬がききすぎたかな・・・」
「薬じゃないですよ!いったいどうしてくれるんですか?」
「そうよ。それはあんまりだわ」。
「あ・・・後で商店の人には俺から言っとくよ・・・すまん」
こんなしおらしい駐在さんを見るのは初めてでした。やっぱり美人奥さんには弱いんですね。
しかし僕たちには公然と文句を言うチャンス到来ですので、次から次にたたみかけます!
「だいたいおまわりさんは大人じゃないですか!!」
「すまん・・・」
「俺たち、ずっとこの町で生きて行くんですよ!?」
「すまん・・・」
「あーあ。これで参考書も買えないやぁー」
「すまん・・・」
「貸りてたエロ本返しませんからね!」
「すま・・・・あ?」
どさくさにまぎれ作戦、失敗。
「あれ?あの本やっぱりあなたのだったの?」
と思ったら意外や意外。にぶい奥さんのおかげで成功しそうです!
「ち、ちがうって!こいつらのだよ」
弁解する駐在さん。
すかさず僕たち。
「えー!僕たち高校生ですよー。あんな本買えるわけないじゃーないですかー。おまわりさんは大人だからー」
「ふ~ん。そうだったのね」
「い、いや、加奈子、違うって!こいつらにのせられるなよ」
美人だけど、ホントににぶい奥さんです。
「僕たち、大人の趣味にまでは口出しませんから」
「んなっ!なんだとぉーーー!!」
激怒しながら慌てまくる駐在さんを尻目に、
「とにかく僕たち、本屋さんに行って来ますから!」
ここは言い捨て勝ちです。
後の事態を見守りたかったのもやまやまでしたが、やはり本屋さんの事態は見過ごせません。
いずれにせよ自転車は本屋さんの前に停まっていたので、行かなくはならなかったのです。
自転車をとりにまいりますと、村山くんの言う通り、本屋さんと、電気屋のおやじと、レコード屋(なつかしい!)のおやじが集まってミニ商店街会議を行っておりました。
いずれも馴染みな人たちです。
レコード屋さんがたずねました。
「おー、君たち、なんかしたのか?」
どこか態度がよそよそしい。僕たちは思い切りむくれました。
「してませんよ!」
「でもなー・・・」
「してませんって言ったらしてません!濡れ衣です!」
「そうか?それならいいんだが・・・な」
これは本屋さん。
その目は、言葉と裏腹にすっかり疑っちゃってるわけです。
だいたいここの商店街のうち、本屋やらレコード屋は僕たち高校生が支えてるようなものなのに。失敬この上ありません。
帰り足、僕は例によって荷台に乗せた西条くんと話し合いました。
「なぁ。あの態度ゆるせるか?」
と、西条くん。
「許せねーなー。毎週少年チャンピオン買ってるのに」
「うん。俺も毎月○○ファン買ってるのに」
えーーーーっ!あの超エロ本を本屋で買ってるわけ????それも町内の???
「お前・・・勇気あるな・・・」
「褒めるなよ。バカ」
褒めてないから。バカ。
しかしこうして、僕たちは、商店街にも一矢報いることを固く誓ったのでした。
第10話へ続く 商店街への逆襲開始!
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「え!本屋でなにかあったのか?」
「いや・・・。あったのはお前たちの方なんだけどさ。今、本屋さんに、電気屋さんとか、集まっててさ」
「うん、それで?」
「いろいろと話してるの聴いちゃったんだけどぉ・・・」
村山くん、口ベタなので、なかなか要領を得ません。
「うん、なんて話してた?」
「なんかねー・・・。あいつらは前から怪しいと思ってたとか、これからは出入りさせないとかぁ・・・・」
「えっーーーーーーーー!」
僕たちはすかさず駐在さんをにらみ返しました。
すると奥さんが
「あら。なにかしたの?」
と聴いてくださったものですから、
僕たちは、なんの理由もなく突如ひきずり出され、現在万引き疑惑がかけられていることを、思いっきりオーバーに伝えました。
「えー!あなたそんなことしたわけ?」
奥さんが駐在さんに問いただしました。
「いやな・・・ちょっと今回は・・・薬がききすぎたかな・・・」
「薬じゃないですよ!いったいどうしてくれるんですか?」
「そうよ。それはあんまりだわ」。
「あ・・・後で商店の人には俺から言っとくよ・・・すまん」
こんなしおらしい駐在さんを見るのは初めてでした。やっぱり美人奥さんには弱いんですね。
しかし僕たちには公然と文句を言うチャンス到来ですので、次から次にたたみかけます!
「だいたいおまわりさんは大人じゃないですか!!」
「すまん・・・」
「俺たち、ずっとこの町で生きて行くんですよ!?」
「すまん・・・」
「あーあ。これで参考書も買えないやぁー」
「すまん・・・」
「貸りてたエロ本返しませんからね!」
「すま・・・・あ?」
どさくさにまぎれ作戦、失敗。
「あれ?あの本やっぱりあなたのだったの?」
と思ったら意外や意外。にぶい奥さんのおかげで成功しそうです!
「ち、ちがうって!こいつらのだよ」
弁解する駐在さん。
すかさず僕たち。
「えー!僕たち高校生ですよー。あんな本買えるわけないじゃーないですかー。おまわりさんは大人だからー」
「ふ~ん。そうだったのね」
「い、いや、加奈子、違うって!こいつらにのせられるなよ」
美人だけど、ホントににぶい奥さんです。
「僕たち、大人の趣味にまでは口出しませんから」
「んなっ!なんだとぉーーー!!」
激怒しながら慌てまくる駐在さんを尻目に、
「とにかく僕たち、本屋さんに行って来ますから!」
ここは言い捨て勝ちです。
後の事態を見守りたかったのもやまやまでしたが、やはり本屋さんの事態は見過ごせません。
いずれにせよ自転車は本屋さんの前に停まっていたので、行かなくはならなかったのです。
自転車をとりにまいりますと、村山くんの言う通り、本屋さんと、電気屋のおやじと、レコード屋(なつかしい!)のおやじが集まってミニ商店街会議を行っておりました。
いずれも馴染みな人たちです。
レコード屋さんがたずねました。
「おー、君たち、なんかしたのか?」
どこか態度がよそよそしい。僕たちは思い切りむくれました。
「してませんよ!」
「でもなー・・・」
「してませんって言ったらしてません!濡れ衣です!」
「そうか?それならいいんだが・・・な」
これは本屋さん。
その目は、言葉と裏腹にすっかり疑っちゃってるわけです。
だいたいここの商店街のうち、本屋やらレコード屋は僕たち高校生が支えてるようなものなのに。失敬この上ありません。
帰り足、僕は例によって荷台に乗せた西条くんと話し合いました。
「なぁ。あの態度ゆるせるか?」
と、西条くん。
「許せねーなー。毎週少年チャンピオン買ってるのに」
「うん。俺も毎月○○ファン買ってるのに」
えーーーーっ!あの超エロ本を本屋で買ってるわけ????それも町内の???
「お前・・・勇気あるな・・・」
「褒めるなよ。バカ」
褒めてないから。バカ。
しかしこうして、僕たちは、商店街にも一矢報いることを固く誓ったのでした。
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- 2章:第10話 vs本屋(1)
- 2章:第9話 万引き疑惑(4)
- 2章:第8話 万引き疑惑(3)
すごーい。
もう少しでベストテン入りですよ。
リンクありがとうございます。
私のほうもリンク張らせていただきます。
目指せベストテン!
本当ですね。今確認したら12位!すごいなぁ。参加してまだ3日目なのに。
これもひとえに皆様のおかげです。
そうですねー。10位には入ってみたいですね。瞬間風速でも(笑)。
でも小説のカテゴリーでいいんでしょうかねぇ。
>「貸りてたエロ本返しませんからね!」
>「すま・・・・あ?」
>「あれ?あの本やっぱりあなたのだったの?」。
グッジョブ!奥さん、ナイスです。
>しかしこうして、僕たちは、商店街にも一矢報いることを固く誓ったのでした。
あぁ!戦禍が拡大して行く。
>「お前・・・勇気あるな・・・」。
>「褒めるなよ。バカ」。
>褒めてないから。バカ。
おもろwww
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また6かよ・・・・・ハア・・・・・またまたラッキーセブン☆
6きらいなんですか?
ガーベラ・テトラさん