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第11話 明日へのキックオフ
僕たちは、事態を知らせることと、苦言を言うために西条くんのもとへ行きました。
西条くんは、事の子細をひととおり聞くと、例によって思案しておりました。
彼の場合「ヘタの考え休むに似たり」という諺どおりなのですが、
「それで‥‥‥‥‥」
ようやく口を開きました。その”悩んだ”第一声が
「奥さんの手首に縄の痕とかなかった?」
はあ?
我々の落胆ぶりをどう表しましょう?
「会ってねーし、オマエ、事態がわかってないだろう?」
「そうか。会ってないのかぁー。じゃぁ確認できないなぁ」
いや‥‥‥‥。そういう確認で駐在所行ったわけじゃないから。
しかし話題は、当然駐在さんという「人物」について。
僕たちは、様々な「悪さ」を行ってきましたが、大人からの「逆襲」というものに会ったことはなかったので、正直、面食らっていました。
「なんかねぇ。あの駐在さん、元超族らしいよ」
言い出したのは、警察官の弟(千葉くん)。
「族」というのは、当然、「貴族」とか「華族」とかのことではありません。
言うまでもなく「暴走族」のことです。
情報源が情報源なので、信憑性は非常に高いものでした。
「まぁ。今日帰ったら兄キに確認してみるけどね。一度そんな話を聞いた」
「族、ねぇ‥‥‥‥」
我々は、放課後「緊急集会」を開くことを決定しましたが、その最中、校内放送で西条君が呼ばれました。
西条君が校内放送で呼ばれるのは、避難訓練などよりはるかに頻繁でしたので、学校中が馴れっこでしたが、それはまた、なにかが起きる「きっかけ」であることを我々は理解しておりました。
放課後、ふたたび僕たちはフルメンバーで集まり「善後策」を話し合いました。
でも結論は決まっていました。
こんな「手応え」のある楽しいことから降りるわけにはいきません!
相手が「権力」を持っていることも、僕たちを燃え上がらせました。
名付けて『逆うらみ大作戦』。
第一次決行は、明日!
学校から帰宅すると、母が庭に出ていて言いました。
「さっきねぇ。駐在さんが見えられて」
「は?駐在?」
いやな予感‥‥‥‥。
「お前が、拾得物届け出の控えを忘れていったとかで、わざわざ届けに来たんだよ。お前にわたしてくれって」
そうかぁ‥‥‥。これかぁ‥‥‥。「持ってかなくていいのか?」の答えは。
例の「特集 縄に××××する女たち」と記載された公文書です。
今思うと、あれは正式な書面ではなかったように思います。
おそらくは、駐在さんがコピーからつくったものだと思うのですが、だとすると公文書偽造になると思うのですが、まぁ、その程度は平気で行うかただった、ということは、すでにうすうすおわかりでしょう。
「お前‥‥‥‥」
「なに?」
「拾った本を届けるなんて、偉いね!」
駐在さんは、僕の母を「普通の母親」と思っていたようですが大間違い。
なにしろ「神童」と呼ばれた方ですから。
翌日、僕たちは西条を先頭に、再び駐在所を訪れました。
そして彼の机に、S○ファン1月号~12月号まで1年分、奇麗に並べて立ててきたのです。
さすがに12冊並ぶと壮観!
これが僕たちの駐在さんに対する「返答」でもありました。
それにしても、毎月とってたのか。西条。『○○ファン』。
-- 第1章完結 --
2章へつづく→
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僕たちは、事態を知らせることと、苦言を言うために西条くんのもとへ行きました。
西条くんは、事の子細をひととおり聞くと、例によって思案しておりました。
彼の場合「ヘタの考え休むに似たり」という諺どおりなのですが、
「それで‥‥‥‥‥」
ようやく口を開きました。その”悩んだ”第一声が
「奥さんの手首に縄の痕とかなかった?」
はあ?
我々の落胆ぶりをどう表しましょう?
「会ってねーし、オマエ、事態がわかってないだろう?」
「そうか。会ってないのかぁー。じゃぁ確認できないなぁ」
いや‥‥‥‥。そういう確認で駐在所行ったわけじゃないから。
しかし話題は、当然駐在さんという「人物」について。
僕たちは、様々な「悪さ」を行ってきましたが、大人からの「逆襲」というものに会ったことはなかったので、正直、面食らっていました。
「なんかねぇ。あの駐在さん、元超族らしいよ」
言い出したのは、警察官の弟(千葉くん)。
「族」というのは、当然、「貴族」とか「華族」とかのことではありません。
言うまでもなく「暴走族」のことです。
情報源が情報源なので、信憑性は非常に高いものでした。
「まぁ。今日帰ったら兄キに確認してみるけどね。一度そんな話を聞いた」
「族、ねぇ‥‥‥‥」
我々は、放課後「緊急集会」を開くことを決定しましたが、その最中、校内放送で西条君が呼ばれました。
西条君が校内放送で呼ばれるのは、避難訓練などよりはるかに頻繁でしたので、学校中が馴れっこでしたが、それはまた、なにかが起きる「きっかけ」であることを我々は理解しておりました。
放課後、ふたたび僕たちはフルメンバーで集まり「善後策」を話し合いました。
でも結論は決まっていました。
こんな「手応え」のある楽しいことから降りるわけにはいきません!
相手が「権力」を持っていることも、僕たちを燃え上がらせました。
名付けて『逆うらみ大作戦』。
第一次決行は、明日!
学校から帰宅すると、母が庭に出ていて言いました。
「さっきねぇ。駐在さんが見えられて」
「は?駐在?」
いやな予感‥‥‥‥。
「お前が、拾得物届け出の控えを忘れていったとかで、わざわざ届けに来たんだよ。お前にわたしてくれって」
そうかぁ‥‥‥。これかぁ‥‥‥。「持ってかなくていいのか?」の答えは。
例の「特集 縄に××××する女たち」と記載された公文書です。
今思うと、あれは正式な書面ではなかったように思います。
おそらくは、駐在さんがコピーからつくったものだと思うのですが、だとすると公文書偽造になると思うのですが、まぁ、その程度は平気で行うかただった、ということは、すでにうすうすおわかりでしょう。
「お前‥‥‥‥」
「なに?」
「拾った本を届けるなんて、偉いね!」
駐在さんは、僕の母を「普通の母親」と思っていたようですが大間違い。
なにしろ「神童」と呼ばれた方ですから。
翌日、僕たちは西条を先頭に、再び駐在所を訪れました。
そして彼の机に、S○ファン1月号~12月号まで1年分、奇麗に並べて立ててきたのです。
さすがに12冊並ぶと壮観!
これが僕たちの駐在さんに対する「返答」でもありました。
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- 1章-第11話 明日へのキックオフ
- 1章-第10話 駐在さんの逆襲(3)
- 1章-第9話 駐在さんの逆襲(2)
やっばおもしろいな 僕は見つけてからずっと読んでいました。でも、よんでるわりには進みませんでした。まぁ学校があるので。ところで、小説の発売が待ちきれません。最初には、3月発売とかいてあるのですが、だいだいいつ頃ですか?
>火星さん いらっしゃい
いやいや。ぼくちゅうは5章からです。
そこまでは、助走ですね。
お待ちしております。
少し前に本屋さんで見つけてこのブログに来ました
私は今学生ですが、先生などにいたずらをしてみたい常日ごろから思っていました。参考にさせてもらいます!!
大一章を読み終えて感じたのは、『懐かしさ』です。
程度の差こそあれ、大人に対するいたずらは誰もが経験するはず。
昔やったいたずらを思い出して、思わず『ニヤリ』としてしまいました。
いっきに読んできました一章。
テンポが良くて例えがめちゃくちゃぴったりはまってるので笑える笑える。酸欠でふらふらするくらい笑いました!!
はらはらして読むとこもあって続けて読んでいくには体力がいりますね~(笑)
少し前テレビに出られていたのを思い出して、かっ飛んできました!
1章を一気読みしてしまいましたよ!
最高です!
俺も駐在さんとは犬猿の仲なので共感できるところが沢山あります(笑)
やばいですね!
なんでこんなに面白い学生時代なんですか?!
うらやましいですー
まだ1章なんで先を読むのが楽しみです(^^)
面白そうなのでこれから読んでみようと思います。
駐在さん本人が居なくても駐在所は常に施錠等はされておらず人が出入り出来る状態だったのでしょうか?それとも駐在さんがトイレ等席を立った一瞬の隙に本を並べたのでしょうか?
>りんりんさん
昔の駐在所は、暖かくなると施錠などされていませんでした。
というか、田舎は各家々もまったく施錠の風習はありませんでした。
お疲れ様です。最近のコメントの欄の場所が気になって見にきたのですが、決め細やかなコメント返し。
ほんと、頭が下がります。
宿題は順調ですか?無理しない程度に頑張ってくださいね
初めまして。
1章を読破した時点でもう笑いすぎてお腹痛いです。笑
輝かしい高校生活ですね・・・!
図々しいとは思いますがリンクさせていただきます!
かなり面白いですねぇ~www最後まで絶対読みますw(初めてのコメント太字の文
今12章読んでますがもう一度読み直してみました[絵文字:v-221斜体の文]やっぱり何回読んでも面白いです
ちなみに一巻は買いました
あの公文書があのような形で親にもバレてしまうとは。
正に「苦悶書」と化しているんじゃないですか?
それにしても、あの雑誌を、今度は1年分並べておくとは。
しかも西条くんが、あの雑誌を毎月取っていたとは。
恐ろしすぎますね。
まだ第1章の終わりですが、これだけでもう高校生たちの執念深さを感じます。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
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お母さん・・・可愛い!!!
駐在さん面白いですね。こんな駐在さん今実在したら、自分もやり取りしたいと思います。
なんか今の子供達がかわいそうになりました。
人間み溢れる時代は再来しないのですかね。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
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おもしろすぎるよ僕駐
駐在の奥さん見てみたい
初コメです!
2回めだけど、何回読んでも面白いです!(^^)!
すごく楽しかったです。
読んでいて
自分の中・高時代と仲間達を思い出しました。
とても懐かしい気持ちになりました。
そのくせ
今は、駐在側かな。
ども 中一男子です! 最近のコメント少なくて、心細いです。こんな人がいたら楽しそうですね。
僕のサッカー部の仲間・・・・。
貧乏神。
学年1位の天才。
親戚が甲子園でたやつ。
ニックネーム「うんこ」のキャプテン。
鼻毛マン。
AKB48ファンのキーパー。
いきものがかりの吉岡様大好きなせいでニックネーム「吉岡」の背番号9番Kくん。(=詐欺と偽装の貴公子こと俺様)
ぼくちゅうの皆様みたいに楽しい仲間でした。