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第10話 駐在さんの逆襲(3)
さっそく生徒指導の先生に呼び出された僕たち。
職員室はスルーして、『生活指導室』という滅多に入れないVIPルームへ。
まぁ、僕たちの専用室みたいなもんでした。
生徒指導の先生は、高齢の男性教諭・工藤先生。
むろん、僕たちとは「犬猿の仲」。
そして、プラス担任の女性教諭です。
「お前達、きょう本拾ったんだってな」
さっそく来ました。
「ええ。それがなにか?」
なにしろ拾得物届け出そのものは、善行であっても悪いことではありません。と言うか、それで押し切る以外にありません。
「うん。実はな、駐在さんがお前達の遅刻届けと、拾得物の届け出を、わざわざファックスしてくれてな」
げ。
「それによると‥‥‥だ。この‥‥‥『なんとかファン』の3月号ってやつだが」
さすがに先生もそのまま読むことはできないようでした。
「はい‥‥‥」
「本当に拾ったのか?」
するどく神髄にくいこんでまいりました。
「ええ。実際に拾ったのは、西条くんなんですけど」
「西条か‥‥‥‥‥。そこなんだが‥‥‥‥‥」
「はい‥‥‥。それがなにか?」
「実はな、ここに同じ雑誌の1月号と2月号がある」。
は???????
なぜ??????
「これはな。つい先日西条の持ち物から没収した物だ」
げげ!
完全な想定外です。
「‥‥‥‥その同じ雑誌を、西条がまた拾う、というのは、まぁ、考えられん」
そうでしょうねぇ‥‥‥‥。僕もそう思います。
それにしても、なにを考えて月刊エロ雑誌を学校に持って来てるんでしょう?
「で。それが駐在所にあった。と」
すでにコロンボ刑事みたいになっている先生。
この間、担任の先生は、そのあまりに恥ずかしい雑誌の表紙に、よそを向いておりました。
「くしくも!」
コロンボに成りきっている先生が続けました。
「こないだ、駐在さんにご迷惑をかけて停学になったお前らが、だ」
もう、脂汗タラタラです。
「なにかある、と思って当然だろう?思わんか?」
ごもっとも。です。
すっかり無言の僕たち。
「で‥‥‥‥‥」
「はい‥‥‥‥」
「なにをたくらんで、なにをしたのか言え!」
それまでと一変して声を荒げる先生。
生徒指導の先生なんてのは、これがひとつの手段でもあるわけで、僕はこのシチュエーションそのものは馴れていました。
「‥‥‥‥西条くんに聞いてください」
「うん。西条には聞く。聞くが‥‥‥」
「西条はな、根は悪いやつだが‥‥‥‥」
すげぇ言われようです。西条。
「こういう機転のきくことまでは思いつかんやつだ」
「誰かが、入れ知恵しないとな‥‥‥」
先生はコロンボになりきって、勝手に推理をめぐらせています。
僕にとっては、めちゃくちゃ危険な状態でした。
駐在さんの逆襲はみごとに的をえておりました。
うーん。ただ者じゃないな。駐在。
それにしても大人げねーヤツ!
第11話へ続く これで終わりじゃなかった逆襲。1章いよいよ完結!
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第10話 駐在さんの逆襲(3)
さっそく生徒指導の先生に呼び出された僕たち。
職員室はスルーして、『生活指導室』という滅多に入れないVIPルームへ。
まぁ、僕たちの専用室みたいなもんでした。
生徒指導の先生は、高齢の男性教諭・工藤先生。
むろん、僕たちとは「犬猿の仲」。
そして、プラス担任の女性教諭です。
「お前達、きょう本拾ったんだってな」
さっそく来ました。
「ええ。それがなにか?」
なにしろ拾得物届け出そのものは、善行であっても悪いことではありません。と言うか、それで押し切る以外にありません。
「うん。実はな、駐在さんがお前達の遅刻届けと、拾得物の届け出を、わざわざファックスしてくれてな」
げ。
「それによると‥‥‥だ。この‥‥‥『なんとかファン』の3月号ってやつだが」
さすがに先生もそのまま読むことはできないようでした。
「はい‥‥‥」
「本当に拾ったのか?」
するどく神髄にくいこんでまいりました。
「ええ。実際に拾ったのは、西条くんなんですけど」
「西条か‥‥‥‥‥。そこなんだが‥‥‥‥‥」
「はい‥‥‥。それがなにか?」
「実はな、ここに同じ雑誌の1月号と2月号がある」。
は???????
なぜ??????
「これはな。つい先日西条の持ち物から没収した物だ」
げげ!
完全な想定外です。
「‥‥‥‥その同じ雑誌を、西条がまた拾う、というのは、まぁ、考えられん」
そうでしょうねぇ‥‥‥‥。僕もそう思います。
それにしても、なにを考えて月刊エロ雑誌を学校に持って来てるんでしょう?
「で。それが駐在所にあった。と」
すでにコロンボ刑事みたいになっている先生。
この間、担任の先生は、そのあまりに恥ずかしい雑誌の表紙に、よそを向いておりました。
「くしくも!」
コロンボに成りきっている先生が続けました。
「こないだ、駐在さんにご迷惑をかけて停学になったお前らが、だ」
もう、脂汗タラタラです。
「なにかある、と思って当然だろう?思わんか?」
ごもっとも。です。
すっかり無言の僕たち。
「で‥‥‥‥‥」
「はい‥‥‥‥」
「なにをたくらんで、なにをしたのか言え!」
それまでと一変して声を荒げる先生。
生徒指導の先生なんてのは、これがひとつの手段でもあるわけで、僕はこのシチュエーションそのものは馴れていました。
「‥‥‥‥西条くんに聞いてください」
「うん。西条には聞く。聞くが‥‥‥」
「西条はな、根は悪いやつだが‥‥‥‥」
すげぇ言われようです。西条。
「こういう機転のきくことまでは思いつかんやつだ」
「誰かが、入れ知恵しないとな‥‥‥」
先生はコロンボになりきって、勝手に推理をめぐらせています。
僕にとっては、めちゃくちゃ危険な状態でした。
駐在さんの逆襲はみごとに的をえておりました。
うーん。ただ者じゃないな。駐在。
それにしても大人げねーヤツ!
第11話へ続く これで終わりじゃなかった逆襲。1章いよいよ完結!
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私もスル!私が駐在さんだったらぜってー同じことしゃる!!
あ?唐突にこんなところにーーーー
>「実はな、ここに同じ雑誌の1月号と2月号がある」。
>は???????
>なぜ??????
>「これはな。つい先日西条の持ち物から没収したものだ」
このシリーズを読む時は、飲み食いするのは厳禁ですね。鼻の穴から麺が出ました。
ぼくちゅうをただ今読み返している最中なんですけども、このストーリーにエロ本はなくてはならい大切な存在だなぁ~と改めて思いましたo(*^O^*)O笑
うそにうそを重ねて追い込まれたこと、そういえばあったなぁ(笑)
的をえてではなく、的を射て(いて)ですが・・・なにか?
これはムゴい・・・。
西条くんにそう言う趣味があったとは。
自分の好みである雑誌を罠の材料に使ったばかりに、とんでもない代償を払うことになるとは、心外ですね。
いや、それにしても、昼メロ的に恐ろしい駐在さんで。
友達のブログから辿り付いたんですが、つい面白くて読みふけってる所です。
特にネズミ捕りの話は引き込まれました。
で、ピーポーさんという方のレスの興味を持ったので一言。
>的をえてではなく、的を射て(いて)ですが・・・なにか?
日本で誤用されてるとよく話題にのぼる事ですね。
広辞苑にも載ってないとか、TVでも射るが正しいと。ググっても射るが正しいというのが大多数の意見で、得るの方を探すのは困難かもです。
しかしながら、元の元、大元を辿ればそこら辺も怪しいらしいですよ。
江戸時代の的を射る当て物屋みたいなものがルーツという説が多いですが、実は中国の古典に、「得る」のルーツ的な起源になった言葉があるそうです。どこで読んだか失念してしまったのですが、興味があればいろいろ調べてみてください。
その意見を参考にすると、日本で定着した「射る」も、誤用とされる「得る」もどちらも間違いではないとう事だそうです。
どうでもいい話ですね(汗
この時代ファックスッてあったの?
専用室(笑)
何だか先生ひどぃ…
西条さんは根は良い奴です!
ただ、正直者????なだけですぅ(笑)
もるさん…
知らなかったです。
ためになります(*^_^*)
ありがとうございます。
失礼します。 琴
VIPルームはいりたい
バスーン
最初から読み直しているのですが、やはりぼく駐は面白いですね。
思わず、コーヒーを吹き出してしまいそうになりました。
打ち消しの文色付きの文字色付きの文字色付きの文字西条の馬鹿。
何してんねん(
くしくも!
(笑)