<おことわり>本日、2話連続です。
雷のフェイントは、かなり短くなり、すぐそばまで来ているのがわかりました。
「そろそろ帰ろっか?」
「ああ。そうだな。外真っ暗だしな」
たちこめた雨雲が手伝って、窓の外はすでに夜中のような暗さです。
グレート井上くん。
「もう少し待ったほうがよくないか?雷にうたれたらシャレになんないぞ。傘にだって落ちるからな」
「あ。それもそうか」
「え?けどよ」
「なんだ?西条」
「すげぇ能力つくかも!」
西条。漫画の読みすぎ・・・。
「え?ホントですか!」
それを真に受ける新入生も・・・。
が
ガラガラガラガラ!
光ったとほぼ同時の雷鳴!
「キャーーーーー」
しがみつく夕子ちゃん。
「今の・・・」
「ああ。落ちたな」
「近い・・・」
しかも
フ‥‥‥
「げ!停電!」
部屋は一瞬で漆黒に包まれました。
(当時はよく起きた)
「あ・・・」
夕子ちゃんの顔が背中にくっついているのがわかります。
「だいじょぶだよ。夕子ちゃん」
僕は雷の音に合わせていいました。
「だって〜。こわい・・・」
うわ・・・。
こんなに女の子の身体がくっついた経験は、従姉妹をおんぶして以来のこと。
部屋が明るければ、きっと僕の顔は、紅くなっているのがわかるくらいかも知れません。
と。そこに
リリリリリリ リリリリリリ リリリリリリ
「あ。電話だぞ?井上」
(黒電話は、通信線から電源をとっているため停電でも通じる)
「お兄ちゃん・・・。ゴメン。とってきてくれない?」
井上家で普段電話に出るのは、夕子ちゃんの仕事のようです。
「ああ。いいけど・・・。見えるかな・・・」
「おお。井上、ライターあるぞ」。
と、孝昭くん。
シュッ
ライターの炎がともり、みんなの顔が浮かび上がりました。
夕子ちゃんは、ふいのことに驚いて、僕の背中から顔を離しました。
「なんでそんなもん常備してんだよ・・・」。
「まぁまぁ。西条なんかロウソク常備してるぜ?」
「してねーよっ!」
言い争っている間に、グレート井上くんは電話のもとへ。
再び漆黒につつまれる部屋。
こうなると僕たちは、なんてったって「心霊研究会」ですので、盛り上がります。
なにって
「そうそう。幸来橋(こうらいばし)の怪って知ってるか?」
「ああ。女の人の自殺したって言う?」
当然怪談です。
「ああ。こういう雨の日にな。あの橋を通るとよ。バイクのミラーにうつるんだよな」
「へぇ・・・・」
「それがよー」
「ああ・・・」「うん・・・」ごく・・・・
「オレだーーーーーーっ!」
「?」「?」「?」
「なにそれ?西条」
「え?なんか新しいパターンかなぁ、って」
「いや。おっかなくないから」
「うん。ビックリさえしなかった」
「そっかぁ。やっぱ、オマエだーー、だよなぁ」
「あたりまえだろ?しょーもない」
でも。夕子ちゃんには違ったみたい・・・。
「あーあ。西条~。夕子ちゃん泣かせて~」
「え?え?え?」
ところが
「やばい!みんな!」
グレート井上くんが血相を変えて部屋に入って来ました。
「なんだ?女の人が自殺でもしたか?」
「な、なんでわかる?」
「ええええええええええええええ!」
「まじか!?」
「いや。そうじゃないんだけど・・・。今の電話・・・」
「うん」
「女の子が泣いてた」。
「へ?」「は?」
僕たちは、最初、グレート井上くんが何を言い出したのか、まったくわかりませんでした。
マスカレードBS第37話へ→
▲マスカレードGS/BS目次へ
雷のフェイントは、かなり短くなり、すぐそばまで来ているのがわかりました。
「そろそろ帰ろっか?」
「ああ。そうだな。外真っ暗だしな」
たちこめた雨雲が手伝って、窓の外はすでに夜中のような暗さです。
グレート井上くん。
「もう少し待ったほうがよくないか?雷にうたれたらシャレになんないぞ。傘にだって落ちるからな」
「あ。それもそうか」
「え?けどよ」
「なんだ?西条」
「すげぇ能力つくかも!」
西条。漫画の読みすぎ・・・。
「え?ホントですか!」
それを真に受ける新入生も・・・。
が
ガラガラガラガラ!
光ったとほぼ同時の雷鳴!
「キャーーーーー」
しがみつく夕子ちゃん。
「今の・・・」
「ああ。落ちたな」
「近い・・・」
しかも
フ‥‥‥
「げ!停電!」
部屋は一瞬で漆黒に包まれました。
(当時はよく起きた)
「あ・・・」
夕子ちゃんの顔が背中にくっついているのがわかります。
「だいじょぶだよ。夕子ちゃん」
僕は雷の音に合わせていいました。
「だって〜。こわい・・・」
うわ・・・。
こんなに女の子の身体がくっついた経験は、従姉妹をおんぶして以来のこと。
部屋が明るければ、きっと僕の顔は、紅くなっているのがわかるくらいかも知れません。
と。そこに
リリリリリリ リリリリリリ リリリリリリ
「あ。電話だぞ?井上」
(黒電話は、通信線から電源をとっているため停電でも通じる)
「お兄ちゃん・・・。ゴメン。とってきてくれない?」
井上家で普段電話に出るのは、夕子ちゃんの仕事のようです。
「ああ。いいけど・・・。見えるかな・・・」
「おお。井上、ライターあるぞ」。
と、孝昭くん。
シュッ
ライターの炎がともり、みんなの顔が浮かび上がりました。
夕子ちゃんは、ふいのことに驚いて、僕の背中から顔を離しました。
「なんでそんなもん常備してんだよ・・・」。
「まぁまぁ。西条なんかロウソク常備してるぜ?」
「してねーよっ!」
言い争っている間に、グレート井上くんは電話のもとへ。
再び漆黒につつまれる部屋。
こうなると僕たちは、なんてったって「心霊研究会」ですので、盛り上がります。
なにって
「そうそう。幸来橋(こうらいばし)の怪って知ってるか?」
「ああ。女の人の自殺したって言う?」
当然怪談です。
「ああ。こういう雨の日にな。あの橋を通るとよ。バイクのミラーにうつるんだよな」
「へぇ・・・・」
「それがよー」
「ああ・・・」「うん・・・」ごく・・・・
「オレだーーーーーーっ!」
「?」「?」「?」
「なにそれ?西条」
「え?なんか新しいパターンかなぁ、って」
「いや。おっかなくないから」
「うん。ビックリさえしなかった」
「そっかぁ。やっぱ、オマエだーー、だよなぁ」
「あたりまえだろ?しょーもない」
でも。夕子ちゃんには違ったみたい・・・。
「あーあ。西条~。夕子ちゃん泣かせて~」
「え?え?え?」
ところが
「やばい!みんな!」
グレート井上くんが血相を変えて部屋に入って来ました。
「なんだ?女の人が自殺でもしたか?」
「な、なんでわかる?」
「ええええええええええええええ!」
「まじか!?」
「いや。そうじゃないんだけど・・・。今の電話・・・」
「うん」
「女の子が泣いてた」。
「へ?」「は?」
僕たちは、最初、グレート井上くんが何を言い出したのか、まったくわかりませんでした。
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女の子がないてた
ってことは覚えてないのかな
おまえだー!って昔からあったんですね(笑)
夕子ちゃんはまさかおもらしとか…。
花ちゃんも大丈夫かなぁ?
花ちゃんからの電話だ~
てか怪談話すんなーーーーー
怖いだろ・・・・;
GSとBSつながった~
花ちゃんからの電話だよね?・・・
2話目がきになる。。。。
寝る前にアップ、ありがとうございます。
井上君、花ちゃんの電話に出たんだ。
でも・・・何も話せなかったみたいね。花ちゃん。
西条くん、使って欲しくはないけど、ロウソク常備してて欲しい、かも・・・。持ってるだけよ。
次のお話は、明日、楽しみにしてま~す。
おやすみなさい。
いよいよ、出会いに近づいてきたのかな?
従姉妹をおんぶして以来のこと。
良かったですね、いい経験で。
お、おれだ??
・・・西条くん?
井上さんがこんな所で彼女と接点を持っていたとわ!
2話目を待ってる間に、ランキングを ポチッっと♪
西条の話は予想通りだった もうちょいひねりをくわえないとね 早く運命の出会いにならないかなぁ
二つの繋ぎ方うますぎ!
花ちゃんサイドの話も当然切ないですが、今の自分は夕子ちゃんを見ていて切なくなります(´Д`)
やっぱりママチャリさんのこと好きなんだなぁ
くろわっさま
毎日更新ありがとうございます
寝てくださ~い。
心配です
春雷のつながりが見えましたね!この事態にどう動く?ママチャリ!けんちゃん!井上君!今ならIP電話とかで停電じゃアウトなこと多いですよね。この頃はまだ子供でしたので電話だけは大丈夫なのが不思議でした。大雨と雷の時のあの空気の匂いを感じます。
停電中でも電話ってつながるもんなんですね?
知らなかったです。
大事な電話の間に、西条くんがそんなことしてたとは~。
花ちゃんの電話、井上くんがとってて良かった。
西条くん・・・普段見えない角度から、『俺』が見えたのならかなり怖いねぇ・・・
〉停電中でも電話って繋がるものなんですね
電源を取ってる電話機では駄目ですね
黒電話なら(まだあるのか?)今でも通じると思います
停電でも繋がる事を疑問に感じるかで世代が分かれる気がするなぁ…うーん(笑)
>ははごころさん & SO ON
IP電話以外の普通電話は、電源を取るタイプでもコードレス以外は、たいていちゃんと鳴るようになってます。
お試しくださいまし。
詩依のところはひかり電話なので停電すると使えません・・・゚・(つД`)・゚・
そういえば昔の電話(固定)って停電でも関係なく使えましたよね。
阪神淡路大震災の時にはまだ携帯もなんとか通じてましたが、(当時神戸在住)最近では普及台数も増えて、災害時に繋がらない事態もあるとか・・・
便利さと引き換えに何だか大事なこととか欠けていってる気がします。
>ははごころさん
横レス失礼します
黒電話はうちのおじいちゃんの家にありますよ~
ジーコジーコいうやつ!パンツのカバーのできるあの形の黒電話が!
携帯にかけられることに感動しました!!
まあ、当たり前ですが・・・;
なんとなく時代を超えたつながりに、ね?
>くろわっさん(師匠!)
そうなんですか~
ホント勉強になるな~ぼく駐は!
うちの電話は、停電のとき使えなくなるんですが、停電で切れるとそのたびに保留音のエリーゼのためにが流れるんで毎回ビビリます;
暗闇にエリーゼはやばいですかなり。。。
これ書いてるだけでかなりきてます;
怖くなっちゃった;
〉くろわっさん
米返しありがとうございます(嬉)
停電の時はランプも消えるし鳴った事も無かったので駄目だと思ってました
今夜中なので朝試してみます!
〉真淑さま
横レスありがとうございます
あるんだ!黒電話!
暗闇にエリーゼ…それはとてつもなく怖い(笑)
真淑さんは学生さんでしたよね。うちの子は今試験中で、勉強の途中で突然「う~!ぼくちゅうが読みたい!」と叫びます(笑)
お~!これが世間で噂のぼく中毒者か~!と他人事のように感心している悪い母です(笑)
横レス失礼致しました~
おぉ~っと そう来ましたか~
PC落ちる前に次 読みに行こー!
ちなみに、私の実家は未だに淡~いグリーンのダイヤル電話です…
井上くん、どう「やばい」と思ったんでしょう?
急いで次行きます
夕子ちゃん・・・雷+停電+西条くんのローソク?!ちがう!怪談の波状攻撃でかわいそ~に。
夕子ちゃん目線のGSを見たくなりました。
停電中の電話に泣いてる女の子、男8人当然、興味津々のはず・・僕の場合。
これはママチャリ軍、出動! ですか?
でも雷と停電の中、夕子ちゃん残して行けないから、出動前に誰が残るかで、バトル勃発~かな?
花ちゃんの電話ですね。
井上君も突然知らない女の子から
電話がかかってきて泣いてたら当然驚きますよね。
ん~、この後どうなってくんだろう。
花ちゃんが一大決心してかけた電話のこちらがわって…(苦笑)
いっそ思いきって会いに来ちゃったほうが慰められたかもね。
西条くんが常備しているのはローソクではなくロープでは(笑)
なんか話がオカルト方向に・・・w
花ちゃん・・・電話ボックスに落ちないのかな?
電気来てるから落ちるはずだよね・・・・
危ないじゃんw
暗闇でママチャリ一人勝ち?
ばれたらボコボコだね^m^
だんだんと井上くん・花ちゃんの時間が重なってきましたねぇ。
でも、停電の時に女の子の泣き声なんて・・・・さすが心霊研究会?
ロウソク常備って…
ロープは常備しないんだ!!ww
雷雨の、停電の夜に、電話のベル。
受話器をとったら、女の人の泣き声。
おまけに、「もしもし・・・・。いのうえ・・・くん?」って、名指し。
怖っ! GS先に読んでなきゃ、ホラーです!
こわっっ いきなり電話口で泣かれるとか・・・
だんだん話がつながってきて面白いデス!
今 カウンター
23441110でした!
ちょっとうれしい!
井上君、なんて言うんだろう………
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女の子がないてたってことは電話切れちゃったってことでしょうか・・・??
すぐ次読みます~
ん~。モデムの電源切れても繋がりましたっけ?
「おれだー!」
思わず「何が!」って大声で突っ込んでしまいました・・・・・
花ちゃん・・・。
夕子ちゃんがとってたら話してなかったのか。
雷の運命ですね・・・。
雷のおかげで夕子ちゃんにくっつかれて役得ですねぇ!
孝明くんたちに攻撃されなかった
読み過ぎなのは……エロ本。
西条エロ図書館に極稀にあるのが漫画本なんだろうな。
このタイミングでの電話!!
う~ん、絶妙かつおいしすぎる・・・・・「春雷」がここで意味を持つのだなー
ん?おいしいのはママチャリか?? (・ー・?)マッタクイツモイツモ
>秘密のコメントさん
>さゃさん
ちゃんと上のコメント欄で回答してますので読んでくださいね。
黒電話、および最近の電源の必要な電話でも、停電と無関係につながります。だから地震とかの災害があっても電話だけはつながるのです。
ちなみにIP電話は通じません。
>masadakedoさん
モデムはつながりません。
ADコンバートするのに電源を使うからです。
モデムは、モデレーション・デモデレーションの造語ですが、それぞれ変調・復変調の意味で、ここに電源が必要なのです。
あまり物語りには影響ありません。
停電時に電話がつながるかつながらないか・・・
それはそれで大変興味のある話題ですが、
うちのPCがいつになったらインターネットにつながるのか・・・
当面、こちらの方が重大な課題です(泣)
電話の話は、落ち着いてからゆっくり復習しにきます!
(今はちょっと、頭に入らない・・・)
お花ちゃん、切なすぎます。
これからどうなるのか、楽しみです。
くろわっさん、
あまりご無理なさいませんように・・・
(りんごあめ)
電話のこちら側・・ママチャリたくさんいるのに・・
電話り向こう側の花ちゃん・・ひとりぼっちが気になります。
ああ、やっとつながったね
花ちゃん井上くんにきずいてもらいない