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第5話 伏兵(2)
もう少しで倒せると思ったギガンテス。そこにホイミスライムが現れてしまいました。

「お、おじさん!」
サザエさんのナカジマみたいな驚き方をしたシンバル男。
「なにやってんだ?お前ら‥‥‥あ、君はタカさん(仮名44歳♀)とこの‥‥‥‥!」
タカさん、ってのは僕の母親です。
実は、僕の母は、地元ではたいへん有名で、小さい頃、神童と言われていたらしく、全ての成績が県下一。将来を嘱望されていたのですが、途中、母の母(祖母ですね)が亡くなりまして「幼い弟たちの面倒をみるために進学を断念した」という美談まで加わって、とうの息子が驚くほどに有名人なのでした。
神童話はよく聞きますが、なにしろ、それにあやかろうと子供に母と同じ名前をつけた、という例も複数あるほどで、実際、中学の同学年にも1人いたほどなんです。
ですから、○○のお子さん、という場合は、普通、父の子として呼ばれますが、僕は母の子として呼ばれることが多かったのです。
その神童の実の子供は、今、スーザホン首にしょって警察につかまってます。

<スーザホン>
「わたし、孝昭の叔父ですが、この子たちがなにかしたんですか?」
駐在さんに尋ねる叔父さん。
「いえね‥‥‥‥」
駐在さんは、この時ばかりはと、とにかく極悪非道を繰り返す不良高校生の話を始めました。
最初、それが僕たちのこととは思えなかったほどの言いようです。
「なんですって?」
「なにやってんだ。孝昭!‥‥‥‥それに君も。なんだその格好は?お母さんが悲しむぞ」
母は笑うと思いますけどね。余計なお世話です。
立場は大逆転!
とうの孝昭くんは、反論もできずにすっかりしょげてしまいました。
叔父さん、というのはやっかいです。実の父親とはまったく違った微妙な距離感。
「お前ら、駐在さんに土下座してあやまれ!」
え!?
土下座?
歩いていただけで?
スーザホンしょってんのに?
「まぁまぁ、叔父さん、彼らもじゅうぶんに反省していますから」
反省ぃぃぃぃ?
さっきまで「ぐ‥‥‥」とか言っていたくせに‥‥‥‥。
「なぁ。もうしないだろう?」
「はい。すみませんでした‥‥‥ もうしません‥‥‥」
「声が小さあい!」
これは孝昭の叔父(呼び捨て)。
なんなんだ?この体育会系の叔父さんは?
「すみませんでした!もうしません」
この「もうしません」って言葉が情けない‥‥‥‥。
「よーし。しかし、孝昭。兄さんには俺から報告するからな!」
「ハイ‥‥‥」
しかし、この体育会系叔父さんのおかげで、その場はまるく(ないけど)おさまり、僕たちはすごすごと、鎧兜やらスーザホンのまま学校へともどるのでした。
学校では、バドミントン部が「ネットを張るポールがない」というので大騒ぎになっておりましたが、そんなことは、まぁ、すでにどうでもいいことでした。
それにしても、あの駐在さんの言いよう。勝ち誇ったあの顔。
「戦線布告だな‥‥‥‥!」
言い出したのは、一番としょげかえっていた孝昭くんです。
ここに僕たちと駐在さんの、2年にも及ぶ長い長い戦いが始まったのでした。
ええ。「もうしません」でしたよ。”レーダーの妨害” は。
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もう少しで倒せると思ったギガンテス。そこにホイミスライムが現れてしまいました。

「お、おじさん!」
サザエさんのナカジマみたいな驚き方をしたシンバル男。
「なにやってんだ?お前ら‥‥‥あ、君はタカさん(仮名44歳♀)とこの‥‥‥‥!」
タカさん、ってのは僕の母親です。
実は、僕の母は、地元ではたいへん有名で、小さい頃、神童と言われていたらしく、全ての成績が県下一。将来を嘱望されていたのですが、途中、母の母(祖母ですね)が亡くなりまして「幼い弟たちの面倒をみるために進学を断念した」という美談まで加わって、とうの息子が驚くほどに有名人なのでした。
神童話はよく聞きますが、なにしろ、それにあやかろうと子供に母と同じ名前をつけた、という例も複数あるほどで、実際、中学の同学年にも1人いたほどなんです。
ですから、○○のお子さん、という場合は、普通、父の子として呼ばれますが、僕は母の子として呼ばれることが多かったのです。
その神童の実の子供は、今、スーザホン首にしょって警察につかまってます。

<スーザホン>
「わたし、孝昭の叔父ですが、この子たちがなにかしたんですか?」
駐在さんに尋ねる叔父さん。
「いえね‥‥‥‥」
駐在さんは、この時ばかりはと、とにかく極悪非道を繰り返す不良高校生の話を始めました。
最初、それが僕たちのこととは思えなかったほどの言いようです。
「なんですって?」
「なにやってんだ。孝昭!‥‥‥‥それに君も。なんだその格好は?お母さんが悲しむぞ」
母は笑うと思いますけどね。余計なお世話です。
立場は大逆転!
とうの孝昭くんは、反論もできずにすっかりしょげてしまいました。
叔父さん、というのはやっかいです。実の父親とはまったく違った微妙な距離感。
「お前ら、駐在さんに土下座してあやまれ!」
え!?
土下座?
歩いていただけで?
スーザホンしょってんのに?
「まぁまぁ、叔父さん、彼らもじゅうぶんに反省していますから」
反省ぃぃぃぃ?
さっきまで「ぐ‥‥‥」とか言っていたくせに‥‥‥‥。
「なぁ。もうしないだろう?」
「はい。すみませんでした‥‥‥ もうしません‥‥‥」
「声が小さあい!」
これは孝昭の叔父(呼び捨て)。
なんなんだ?この体育会系の叔父さんは?
「すみませんでした!もうしません」
この「もうしません」って言葉が情けない‥‥‥‥。
「よーし。しかし、孝昭。兄さんには俺から報告するからな!」
「ハイ‥‥‥」
しかし、この体育会系叔父さんのおかげで、その場はまるく(ないけど)おさまり、僕たちはすごすごと、鎧兜やらスーザホンのまま学校へともどるのでした。
学校では、バドミントン部が「ネットを張るポールがない」というので大騒ぎになっておりましたが、そんなことは、まぁ、すでにどうでもいいことでした。
それにしても、あの駐在さんの言いよう。勝ち誇ったあの顔。
「戦線布告だな‥‥‥‥!」
言い出したのは、一番としょげかえっていた孝昭くんです。
ここに僕たちと駐在さんの、2年にも及ぶ長い長い戦いが始まったのでした。
ええ。「もうしません」でしたよ。”レーダーの妨害” は。
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くっ、いいところで出てきやがってよー。じゃますんじゃねーよ!
あ~~~
こんな初めの方で、たかさんの名前にあやっかった同級生がいたこと、書いていらしたんですね~@@
もうしません...
確かに,レーダー妨害は今後一切出てきていませんね☆
最近ぼくちゅうにはまり始め,1週間でようやく最新まで行き着きました.
>りおさん
ありがとー。
でも、最新にコメ入れないと見落としちゃいます。
今後は最新でどうぞ!!!!
待ってますね~
最後におじさんが介入して、生徒側が折れる・・・と。
学校へ戻って行くのはいいですが、その学校では「ネットを張るポールがない」と大騒ぎ。
戻ってきたら、また勝手に色んな物を持ち出すなとまた叱られ・・・悲惨な物語ですね(笑)。
これはダメだ・・・。
叔父さんってのは本当に微妙な立場にいますよね~
親のように口答え出来ないし、かと言って親のように優しくもないですもんね(笑)
やっと追いついたので再読中ですw
夢中で読んでいたので最初はコメント欄見る余裕なかったんですがw
常連さんのコメントも素敵かもw
それにしても宣戦布告を言い出したのって孝昭君、しかも最初は西条君もタカさんも(仮名)だったんですね・・・w
まだまだ見落としありそうで何度も読み返してしまいそうですw
本購入しようかなw
DVD観てからやってきました!
なんど読んでもウケる笑
しかも楽しそう!!
太字の文ほほ!
ぼくちゅう面白いです!!大好き!
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mmmm
| ∞ |
_ /
_______o旦o________
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友達の紹介でブログ見始めましたが、面白いですね。高校生の話しでしたか。
こんなお巡りさんが今もいればいいですね。
今は役所役所してて全て事務的 上から目線。
田舎はわかりませんが人間みのない時代ですね。
だけど、レーダー妨害を一回だけ後々してしまうんですよねぇ。
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昔々の派出所のお巡りさん…連想しました。
ママチャリかなり大変だな~!!
くろわっさん、アレックスありがとうございました。
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ん?あれ?
バドミントンのポールまで??
すごい。でも、ほかの人にとっては超迷惑。
Very nicе аrtісle, exactly what I nеeded.
あれ?
風を見た日でチャーリークイーン号にのってレーダーの妨害
やってませんでした?