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第4話 井上くんの恋(2)
「ごちそうさまでした~」
僕たちが駐在所から出ると、外では、先発隊の村山くんと千葉くんが待っていました。
「たいへんだったな・・・」と、村山くん。
「いやいや。奥さんからアイスごちそうになったから。そこそこについてたよ」と、僕。
「そうそう。それに奥さん、薄着大サービスだったんだぜ!」と、西条くん。
いや・・・・。別に僕たちのために薄着でいてくれたわけでもなかったのですが。
ところが村山くんと千葉くん、
「奥さん?駐在の?」
不思議そうな顔をしました。
「そりゃおかしいな・・・」
「どうして?」
「だって。僕たち、スーパーで涼んでたんだけど、そこにずっといたぞ?駐在の奥さん」
「またまたぁー。お前ひがんでんだろう。俺らが薄着の奥さん見たからって」
アイスなどより、あくまでもそこに感謝しているらしい西条くんでした。
「いや。買い物してたよなぁ?千葉」「うん。間違いない。こっちも薄着だった」
「えー!こっちのが絶対薄着だぜ!」
西条。薄着競うなよ・・・人妻の・・・。
しかし、僕たちは全員が顔を見合わせました。
あんな美人が、そうそうそこいらに転がっているわけがありません。転がってたら拾っちゃいますから。
ちなみに4章からの新キャラ「千葉くん」は『俺たちは風』で「早稲田のボート部」を名乗った警察官の弟。
彼は、ギャグこそつまりませんでしたが、話には信頼のおける男でした。
どういうことだろう?
奥さんが2人?
「まだいるかな?その、奥さんのニセ物」
「ああ。いるかも知れないな。僕たち、まだ出て来たばかりだから」
そんな奇妙なことがあるのでしょうか?
僕たちは6人で徒党を組んでスーパーへ!
はたして・・・・
「げ!ほんとだ!奥さんだ!」
「な。間違いないだろ?」
「な、なんなんだあれ?」
「ふ、ふたごかな。そんな話きいたことないけど・・・」
なにしろ服装も髪型も同じ!
瞬間移動?
というわけで、とりあえず側で観察することに。
とは言え、当時のスーパーは大店法で厳しく規制されておりましたので、そんなに広くはありません。
はたからは、どんなに隠れたつもりでも、というか、隠れれば隠れるほど、かなり怪しい6人組でした。
ほどなく。西条くんと、グレート井上くんがほぼ同時に、
「いや。あれは奥さんじゃない」
「なんでわかる?」
これに対し西条くん、
「あのな。奥さんのブラはダブルルホックだったが、あの人のはトリプルホックだ。つまりあの女の人のほうが胸が大きい、ということだ」
おおおおおおおお
ブラジャーの話とは言え、その洞察力に驚く僕たち。
しかしいつの間にそこまで確認していたのでしょう?
「西条、すごいな。そこまでいくと感心しちゃうよ」
「ふふふ。褒めるなよ。バカ」
褒めてないから。バカ。
「井上もブラで見分けたのか?」
「バカ言え!西条といっしょにするな!」
ごもっともな憤慨です。
「僕は・・・なんとなく。奥さんとは全然違うように見えるんだけど・・・」
「ふうーん」
「ちなみにな。妹の夕子ちゃんはシングルホックのAカップだ」
西条・・・・また余計なことを・・・・・・。
「お前!中学3年生のなに見てんだよっ!」
グレート井上くんとの静かな小競り合いが始まってしまったのでした。

「ところで先輩~」
「なんだ?ジェミー」
「ダブルホックとか、トリプルホックとかってなんですかぁ?」
「馬鹿。お前はなんにも知らないんだな」
コイツに言われたくはありません。
だいたい僕たち男子高校生が知らなくても生涯まったく支障がありません。
「そこの一番奥を曲がると棚がある。そこにいっぱいブラジャーがあるから自分で見てこい!」
「西条・・・お前、売り場まで記憶してるわけ?」
「え?い、いや。ここ、よく母ちゃんと来るからさ!だ、だいたいの場所わかってんだよ!」
「ふぅ〜ん。じゃあ、トマトはどこだ?」
「トトトトトト、トマトマトマトマト?トマトはえっとーどこだったかなぁ・・たぶん、あっちのほうだ。あっちのほう!」
きわめてアバウト・・・。
「じゃぁ、タンポンは?」
「隣の通路の棚の2番目、一番下だ!上はナプキンになってる。右は夜用」
「テメェーが知ってんのは、そんなんばっかじゃねーかっ!」
メチャクチャ目立つ尾行をしていた僕たちは、このしょーもない騒ぎによってさらに目立ち、奥さんらしき女性にもシッカリ目にとめられているのでした。
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「ごちそうさまでした~」
僕たちが駐在所から出ると、外では、先発隊の村山くんと千葉くんが待っていました。
「たいへんだったな・・・」と、村山くん。
「いやいや。奥さんからアイスごちそうになったから。そこそこについてたよ」と、僕。
「そうそう。それに奥さん、薄着大サービスだったんだぜ!」と、西条くん。
いや・・・・。別に僕たちのために薄着でいてくれたわけでもなかったのですが。
ところが村山くんと千葉くん、
「奥さん?駐在の?」
不思議そうな顔をしました。
「そりゃおかしいな・・・」
「どうして?」
「だって。僕たち、スーパーで涼んでたんだけど、そこにずっといたぞ?駐在の奥さん」
「またまたぁー。お前ひがんでんだろう。俺らが薄着の奥さん見たからって」
アイスなどより、あくまでもそこに感謝しているらしい西条くんでした。
「いや。買い物してたよなぁ?千葉」「うん。間違いない。こっちも薄着だった」
「えー!こっちのが絶対薄着だぜ!」
西条。薄着競うなよ・・・人妻の・・・。
しかし、僕たちは全員が顔を見合わせました。
あんな美人が、そうそうそこいらに転がっているわけがありません。転がってたら拾っちゃいますから。
ちなみに4章からの新キャラ「千葉くん」は『俺たちは風』で「早稲田のボート部」を名乗った警察官の弟。
彼は、ギャグこそつまりませんでしたが、話には信頼のおける男でした。
どういうことだろう?
奥さんが2人?
「まだいるかな?その、奥さんのニセ物」
「ああ。いるかも知れないな。僕たち、まだ出て来たばかりだから」
そんな奇妙なことがあるのでしょうか?
僕たちは6人で徒党を組んでスーパーへ!
はたして・・・・
「げ!ほんとだ!奥さんだ!」
「な。間違いないだろ?」
「な、なんなんだあれ?」
「ふ、ふたごかな。そんな話きいたことないけど・・・」
なにしろ服装も髪型も同じ!
瞬間移動?
というわけで、とりあえず側で観察することに。
とは言え、当時のスーパーは大店法で厳しく規制されておりましたので、そんなに広くはありません。
はたからは、どんなに隠れたつもりでも、というか、隠れれば隠れるほど、かなり怪しい6人組でした。
ほどなく。西条くんと、グレート井上くんがほぼ同時に、
「いや。あれは奥さんじゃない」
「なんでわかる?」
これに対し西条くん、
「あのな。奥さんのブラはダブルルホックだったが、あの人のはトリプルホックだ。つまりあの女の人のほうが胸が大きい、ということだ」
おおおおおおおお
ブラジャーの話とは言え、その洞察力に驚く僕たち。
しかしいつの間にそこまで確認していたのでしょう?
「西条、すごいな。そこまでいくと感心しちゃうよ」
「ふふふ。褒めるなよ。バカ」
褒めてないから。バカ。
「井上もブラで見分けたのか?」
「バカ言え!西条といっしょにするな!」
ごもっともな憤慨です。
「僕は・・・なんとなく。奥さんとは全然違うように見えるんだけど・・・」
「ふうーん」
「ちなみにな。妹の夕子ちゃんはシングルホックのAカップだ」
西条・・・・また余計なことを・・・・・・。
「お前!中学3年生のなに見てんだよっ!」
グレート井上くんとの静かな小競り合いが始まってしまったのでした。

「ところで先輩~」
「なんだ?ジェミー」
「ダブルホックとか、トリプルホックとかってなんですかぁ?」
「馬鹿。お前はなんにも知らないんだな」
コイツに言われたくはありません。
だいたい僕たち男子高校生が知らなくても生涯まったく支障がありません。
「そこの一番奥を曲がると棚がある。そこにいっぱいブラジャーがあるから自分で見てこい!」
「西条・・・お前、売り場まで記憶してるわけ?」
「え?い、いや。ここ、よく母ちゃんと来るからさ!だ、だいたいの場所わかってんだよ!」
「ふぅ〜ん。じゃあ、トマトはどこだ?」
「トトトトトト、トマトマトマトマト?トマトはえっとーどこだったかなぁ・・たぶん、あっちのほうだ。あっちのほう!」
きわめてアバウト・・・。
「じゃぁ、タンポンは?」
「隣の通路の棚の2番目、一番下だ!上はナプキンになってる。右は夜用」
「テメェーが知ってんのは、そんなんばっかじゃねーかっ!」
メチャクチャ目立つ尾行をしていた僕たちは、このしょーもない騒ぎによってさらに目立ち、奥さんらしき女性にもシッカリ目にとめられているのでした。
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- 5章:第5話 井上くんの恋(3)
- 5章:第4話 井上くんの恋(2)
- 5章:第3話 井上くんの恋(1)
西条君は変なところばかり見ているけどたまには役に立ちますね
ダブルとシングル・・そんな違いがあったとは、
・・・・・・・し・知らなかった・・
ありがとう。西条くん
隠れオッパイ星人だからじゃないかなぁ~。
もっと大きくなるとトリプルホックもあるんですよ~!!
え?そうだったんですか?
自分はあまりここ数年サイズが変わってませんが
シングル・ダブル・トリプルホック持ってますよ
勉強になります。
西条くんありがとう。