ぼくたちと駐在さんの700日戦争

さて。グレート井上くんは、ご良家の跡取りですので、ささいな病気であっても、当然入院させますが

とりあえず、その夜のミッドナイトパトロール。

集合場所の学校前です。

「番号～～～～～」

「1！」「2！」「3！」「4！」・・・「8！」「100！」

「いや・・・いきなり100人はおかしいだろ・・・」。
「って言うか、なんでいるんだ？ジェミー」。

どうやって嗅ぎ付けたのかジェミー。水暴走のまま参加。

「え～～～～先輩たちだけズルいじゃないですか～～～」

「なにがズルいかわかんないぞ」。
「だいたい、お前、まだ入院中だろ？」

「入院中です」。
堂々とジェミー。

「だったら大人しく病院にいろよ！」

「大丈夫です！どうせ夜はバンド活動してるんですから！」

そうでした。ジェミーは、なぜか夜だけ熱が下がり、夜な夜なE.YAMAZAWAとキャロルするほどに元気になるわけですが。

「ほ～ら。こ～んなに元気！ゼーーホッホッホッホッホ！」

「こらぁ！うつるって！」

「え？みなさん、まだ水疱瘡やってないんですか？」

「俺はやった」「俺も」「俺も終わってる」「わたしも」

と言う中・・・

「僕は定かでない・・・・」。

母のあいまいな超記憶力によって、僕だけ不安定です。

「じゃぁ、大丈夫じゃないですか～」。

「だから僕は定かじゃないつってるだろ？」

と言っているのに

「そうか。じゃぁ、いいや」。
「あんまり暴れるなよ。ジェミー」。

え！僕は無視？

「先輩～～～。仲良くしましょうね～～～。ゲホホホホホホホホホ！」

「よ、寄るなーーーー！」

「そんなつれないこと言わないで～～～。和美先輩とはくっついてたじゃないですかぁ～～～～」。

「な、なんで知ってる!?」

「当たった」。

あ！くそ～～～～～～！

「風疹、口うつししてたんですか？」

「ば、ばっきゃろーーーー！」

ここでバナナちゃん

「どうでもいいけど、トッポにうつさないでよね！」

「え・・・犬には、うつんないでしょ？っていうか、犬のほうが大事？」

「あたりまえでしょ？この病原菌ども！」

「病原菌て・・・」。

ジェミー。
「あははは～～～先輩、言われてますね～～～～～」

お前も言われてんだよっ！

「よーし！じゃぁ、行こうかぁ！病原菌つれて！」

ジェミー、さっそく
「じゃぁ、エールやりましょう！」

「エールって・・・・」。

「僕がジェミー、アンド～～って言ったら、みなさんウィルス、ウィルスで・・・」

「やなこった！そんなグループ名」。

と、そこに

「待て待て待て～～～～～～～～～」

「え・・・あの声は・・・・」。

「お前ら、待て～～～～～～～～～」


「げ！ちゅ、駐在ぃ！」

さらに病原菌がやって来たのでした。

「ちゅ、駐在さんも抜け出して来たんですか？」
「ったく、どういう管理の病院だ？」

まったくです・・・。

「ゼ～～～ゼ～～～～お前ら待て～～～～～～～」

息も絶え絶えの駐在さん。

「駐在さん～～～～。脱走はよくないですよ～～～～？」

ジェミーの言うことじゃありません・・・。

「お前らにまかせられるか！」

「どうでもいいけど、駐在。ガウンのままって無茶だぞ」

しかも足下は、なんとスリッパ！

「どう見ても変質者だよな・・・そのかっこう」
「うん。こんなんじゃ～～～、のスタイルだって」

「西条に言われたくないぞ？」

「いや。無理すんなって。駐在～」
「熱ないんですか？」

「熱は・・・38度5分あったが・・・・」

ということは・・・。　（-2度）

「あ。じゃぁ平熱だ」
「うん。平熱」
「よかったですね。駐在さん」

「んあ？」



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